東京大学大学院工学系研究科/環境海洋工学専攻

専攻紹介/専攻の歴史

 

帝国大学工科大学の時代(明治〜大正時代)

   環境海洋工学専攻の歴史を遡ると、二つの学校にたどりつきます。一つは明治の初めに開校した工部省(現在の経済産業省にあたる)の附属学校である工科大学校で、明治13年(1880年)には造船学の授業が開始されました。もう一つは東京大学理学部に明治17年に置かれた造船学科です。
   明治19年3月、この二つの学校は合併されて帝国大学工科大学となり、両造船学科もこれに編入されまし た。明治の初め、蒸気船は工業技術の粋を集めたものであり、その設計・建造にたずさわる技術者の育成に大きな力が注がれました。
   その後、大正6年には造船学科は船舶工学科と名前を変え、講座の数もまもなく3講座から5講座へと増設されました。さらに第2次大戦中の昭和17年には千葉キャンパスに第二工学部が新設され、ここでも船舶工学の授業が行われるようになりました。

 

東京大学へ(昭和初期)

   第二次大戦の終わりと共に船舶工学科も新たな歩を始める事になりました。昭和22年には東京帝国大学は東京大学と改称され、船舶工学科は6講座の学科となりました。
   一方で、造船業も戦争により壊滅的な打撃を受けましたが、造船技術者の努力により甦り、昭和31年には建造量が153万トンで世界一となり、その後30年にわたってその座を保ちました。
   この間の本学科の教官の活躍はめざましく、超大型船の建造を可能にする船体構造や工作法の研究、造波抵抗を大幅に減少させる画期的な球状船首の開発、波の外力を受けない海洋構造物の形状の研究等が行われ大きな成果をあげました。

造船から環境、システムへ(昭和後期〜平成時代)

   船舶工学科は昭和41年から43年に拡充され、9講座の学科として活動を続けてきましたが、平成元年4月より船舶海洋工学科に名称変更しました。
 
さらに平成4年度から大学院の部局科にともない、従来の9講座は船舶システム工学と海洋システム工学の二つの学部大学院兼任の大講座に再編され、こ れに大学院専任の実現化工学講座が新設され、10講座相当に組織拡充されました。

    また、平成10年4月より、船舶海洋工学専攻から環境海洋工学専攻に名称変更され、講座名も船舶システム工学、海洋システム工学から海洋輸送システム、調和システムに変更されました。これは、両講座の研究と教育の分野の抜本的改変によるもので、海洋輸送システム講座では従来の船舶海洋工学専攻の担当分野を発展的に継承するとともに、調和システム講座では、環境分野を中心とする新しい分野にシステム工学的に取り組むこととしました。

   これに伴い、教育プログラムとしてのコース、カリキュラム、進学振分け部門をふさわしい形に改変し、平成11年度進学生より全面的に適用しました。この試みは平成12年度のシステム創成学科の誕生に繋がり、現在本専攻関係の教員は知能社会システムコースと環境・エネルギーシステムコースにて、学部教育を行っています。
   さらに平成15年度から修士課程において、地球環境コース、オーシャン・エンジニアリングコース、テクノロジー・マネジメント(MOT)コースの3つのコース・プログラムが用意されていましたが、その内のMOTコースが発展的に拡張され、平成18年度から工学系研究科に技術経営戦略学専攻が新設されました。
    現在、本専攻の学生定員は修士課程28名、博士課程12名(いずれも1学年)となっており、卒業生は様々な分野で活躍しています。



Dept. of Environmental & Ocean Engineering, School of Eng., The Univ. of Tokyo.